H30定期総会

日本ALS協会岡山県支部 定期総会報告

 2018年7月14日13時より、独立行政法人国立病院機構南岡山医療センター王山荘において、日本ALS協会岡山県支部定期総会が開催されました。患者・家族・遺族の方々18名、専門職・医師・関係機関の方々7名、一般会員・ボランティアの方々4名、合計29名のご参加がありました。ありがとうございました。今年の総会は岡山県を襲った豪雨の直後でした。皆様大変な中ありがとうございました。被災された方にはお見舞いを申し上げますとともに、早く平穏が訪れますように。

日本ALS協会会長 嶋守恵之様 メッセージ

5月26日の定時社員総会の臨時理事会で会長に選任された嶋守恵之(しまもりしげゆき)と申します。支部総会の開催にあたり一言ご挨拶のメッセージを送らせていただきます。本来なら総会の開催をお祝いすべきかもしれませんが、そうした気持ちにはあまりなれません。それは、志半ばで旅立たれた先輩患者やご家族の無念を思うからです。そのような先輩たちのおかげで今日の一般社団法人日本ALS協会があるのだと思います。

私たちの共通の願いはこの世からALSをなくすことではないでしょうか。そのためには治療研究の推進が欠かせません。リルゾールから21年ぶりに承認されたラジカットに続き、今もいくつかの治験が進行中です。残念ながら現在開発されている薬は病気の進行を遅らせるのが主な効果で、私たちが待ち望むALSを治す薬とまでは行きませんが、それでも真っ暗闇に一筋の明かりがさしたとは言えると思います。本部では治療研究に関する最新情報をJALSAに掲載したり、治験勉強会を企画してネットで中継したりしているので、ぜひご覧ください。

今のところ、患者や家族はALSと闘い、病状と付き合いながら生きていくしかありません。そのために、適切な医療・介護・福祉体制が必要です。国は地域包括ケアシステムを構築すべく社会保障の見直しを進めていますが、地域間格差は厳しく存在します。東京在住の私はヘルパー不足に苦しみながらも何とか療養体制を維持できているものの、地域によっては生活そのものの成立が脅かされるところもあると承知しています。支部と力を合わせて地域間格差を少しでも改善できるように取り組んで行きたいと考えています。

そのためにも皆様にお願いがあります。皆様の生活上の悩みや協会への期待をありのままにぜひお知らせください。具体的には何もできないかも知れません。でも、真剣に耳を傾けて、協会の活動にどう反映させるか懸命に考えることだけはお約束します。それから、ALSの応援団を増やすのに力をお貸しください。そのためには皆様の生活と思いを語るのが一番だと思います。患者本人、ご家族、ご遺族それぞれにストーリーがあると思います。もちろん、マスコミの取材に応えたり、講演会で話したりすることもあるでしょうが、決してそれだけではないはずです。身近な支援者に話し、共感してもらうだけでも十分に応援団作りになると思います。

まじめな話ばかりしてしまいましたが、生活に彩りを添える上で楽しみがかかせません。今日の会が皆様にとって楽しいものとなることを祈念して挨拶とさせていただきます。いつの日か皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。 

 

  • 総会議事
    • 平成29年度活動報告
    • 会計報告・会計監査報告
    • 平成30年度役員選出
    • 平成30年度活動方針・予算
  • アトラクション 合唱団「こぶ」の皆様による合唱
    • 翼をください
    • あったらこわいセレナーデ
    • 素晴らしき人生
    • いのちのうた
    • 花は咲く
  • 講演 『災害について』フィリップス・レスピロニクス合同会社様
  • 写真

◎総会資料はこちら[PDF形式/1562KB]